すっかり心地よい秋の天気だ。朝晩はちょっと肌寒い。9/24以来、何事もなく平和な毎日を送っていた。GKDの存在自体忘れてしまうくらい。
しかし、その平和が音を立てて崩れ去ろうとは一体誰が予想したであろうか? 今日アパートに帰ってくるとなんだか変な臭いが漂っていた。そんなにはっきりとわかる程ではないが、明らかに普段と違うのだ。流しの排水口が臭う事がある。便所の方と下の方ではつながっているから、そのせいかもしれない。
もう一つ気になる事がある。最近ユニットバスの洗面台の棚に、米粒ぐらいの大きさの真っ黒いペースト状の物質が、薄くへばりついている事があるのだ。指でこするが、なかなか取れない。水をつけてゴシゴシこすってようやく取れる程である。
今日などはユニットバスの天井付近の壁にそれが付着していて、やはり水をつけてこすらないと取れなかった。同様に、洗髪時に使うスケルトンブラシ(床屋とかでよく使う丸いやつ)の伏せておいた下の洗面台にその黒い物質がへばりついていた。
「何かがいる!?」そう思った。
また、同様にごま粒ぐらいの大きさの粒が落ちている事もある。ある時などはシャワーを浴びている最中に気付いて、水道のコック付近に付着したカビが落ちたんだと思い、シャワーで流したのに、気付くとまた似たようなのが同じ所に落ちていたりした。洗面台の上にある鏡の裏の隙間に生えたカビなのか?と思い、側面からシャワーを流し込んだところ、また洗面台の棚に黒い粒が落ちていた事もあった。
さて、前者のことがあったため、半信半疑で入り口付近のホイホイを調べてみた。体長1.5cmばかりなる幼虫がかかって朽ち果てていた。目の前が暗くなった。
流しの下の棚にしかけておいたホイホイを調べるが、かかってはいない。そのかわりに棚の所に8mmばかりなる幼虫が朽ち果てていた。頭がクラクラしてきた。
イヤな予感がしたので本棚の前のホイホイ(ここは例年よくかかる)を調べてみた。体長3cmばかりなる成虫がかかって朽ち果てていた。鳥肌が立った。そう言えば夕べかおとといあたり、このあたりで音がしていたような気がする。かかった時だったんだろうか?
エアコンの裏を塞ぎ、壁の穴を塞ぎ、排水口を塞ぎ、あげくの果てにはアルミサッシの窓まで片方封印した。それでも出るというのはどういうことだ?! 俺はもう逃げ出したい気分だ。正直に言ってこわい。5mm程度のチビだったら、サッシの隙間などから入ってきてもやむを得ない感はあるが、今度のは成虫だぞ!
どだい、こんなに人の家に侵入して来る虫ケラが他にどこにいるんだ!! よっぽど体が小さいハエやカだって窓を開けておかなきゃ入って来ないぞ。俺は怒ってるんだよ、怖さのあまり!!(真剣です)
もう10月だよ? 真夏ならちょっと窓あけた隙に…って事もあろうけど、今はもう10月だよ? 冬を乗り切るために入って来るんだろうか? 知恵を絞って。
もしサッシの下をくぐるんだとしたら、塞いでない大きなサッシの方の隙間だな。もしくは玄関の隙間か?ともあれ俺は疲れたよ。こんなに戦ってもあんな成虫まで出るんじゃ意味がないじゃないか。今年一番の挫折感を味わっている。いつもなら「また戦ってやる」ぐらいの事を考えるのだが、今はとてもそんな気になれない。体の疲れがあるせいもあるのだが。
GKDの敗北である。挫折である。結論、ヤツらはどう塞いでも出る時ゃ出るんだ。その出現固体数を多少減らす事は出来ても、通常の生活を送りながら完璧な侵入を阻止する事はまず不可能である。
あぁ…もう疲れた。俺は寝るよ。おやすみ。